商品技術
次のオートバイを買い付けました。
今週末には届く予定です。ワクワクしますw
カワサキのエストレヤRSカスタムです。
エストレヤのエンジンについては前回オーバーホール時に警戒心を植え付けられてしまっておりました。
例のカムシャフトの焼き付き事案によるところです。エストレヤではオイル管理の悪い個体ではカムシャフトの焼き付きに繋がりやすいとの発見があったからですね。
自身の警戒心に従い実車を直に確認したところエンジンの回転音がすこぶる良好であったことから「これはイイ」となって仕入れることにしたワケです。
DE、このエストレヤRSカスタムというオートバイ。
人気で高額なエストレヤRSの派生種であるにも関わらず市場での売値が安価なんです。何故なんでしょうね?
ワタシの直感なんですが、それは前後ブレーキが“ドラム式”であるからではないかと。
昔のクルマやオートバイでは機械式ドラムブレーキから油圧式ディスク式に取って代わられた歴史があります。なので、ドラム式ブレーキは化石的だという印象を購買者さんが持ってしまったからだと思うんですね。
でも、このエストレヤRSというオートバイは初期型からディスク式ブレーキを採用していて、後にそのレトロ感を演出するために敢えてドラム式に変更したモデルを販売したと思われることです。
これは中々にシブくて意外とクレバーな選択だと思えます ('◇')ゞ
(以下の理屈を知っているヒトには...)
しかし、
世界的に実績のあるメーカーさんが、制動力に懐疑的な方式のブレーキをわざわざ時代を遡って採用することがあるのでしょうか??
という疑問が浮かぶワケです。
そーなんです。
条件さえ合えばドラム式はディスク式に制動力は劣らないどころか、その逆で「勝る」ものであるのです。これは実は以前ブログ記事でご紹介しております。
その条件とは、ドラムとディスクの半径(直径)が同じであればということです。
ちなみに、これらの半径(直径)が大きいほどブレーキの効きは良くなるのは良く知られたところです。
そーなんです。
理論上ドラムブレーキは効くのです。むしろディスクブレーキより。
以前のブログ記事をご確認頂けると嬉しいのですが、ドラム式に強く働く「自己倍力作用(セルフサーボ)」の効能のお陰であります。
これはドラムの回転方向にブレーキ摩擦材(シュー)が巻き込まれる形で食い込んで摩擦力を増強する現象をいいます。
DE、今日はそのブログの続きネタを一つ。
このエストレヤRSカスタムには、より強力な制動力を発揮するツー・リーディングシュー式が採用されています。
ブレーキドラムの内部には通常2つのブレーキシューが格納されていて、その2つ共に自己倍力作用が働くのがツー・リーディング式となっております。
ちなみに一番ポピュラーであるのが、リーディング・トレーリング式と呼ばれるタイプですね。前進と後進ともに1つのブレーキシューに自己倍力作用が働くものです。
ツー・リーディング式ではリーディング・トレーリング式の2倍の自己倍力作用が働くので制動力が強力になるという寸法です。
ちなみにツー・リーディング式の欠点は後進のときに制動力が極端に弱くなるということです。が、一般的にオートバイにはバックできる仕組みがありませんので本件は無問題と考えられております。
ですから、ディスクブレーキが標準のオートバイにファッション性を考察した結果で、ドラム式ブレーキを採用した“カスタム車”が今回レストアを行うエストレヤRSカスタムという存在になります。
現在の市場でかなり高額な部類のエストレヤですが、この車両は比較的安価で良質なものをお届けできるかもと考えております^^
1995モデルですが、業者オークションでは年式の割に評価が高いものでした。
外観上のヤレ感は歳相応とお考え頂ければと思いますが、機関と機能はキチンとしている数少ない個体であるかと。。。
今、レストア用に部品番号を必死に洗い出しております。とても時間が掛かります。。。眼がチカチカ、シバシバしてる (◎_◎;)
でも、カワサキ車は低年式車両での部品供給率が良いと思っていますので安心しています (;^_^A
では~

出典元:バイクのニュース
2倍の自己倍力作用を得られます。制動力はディスクブレーキと遜色ありません。
このブレーキの課題は過激に走ることでの熱対策(ブレーキフェード)です。

かつてレース用マシンにもドラムブレーキは採用されていました。
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