業界ネタ法令規則
新たな原付一種ネタであまり語られていない
原付一種新基準にまつわる諸々の話
▼ 50ccでも割とイイ音しますよねー
※動画をご視聴の際は、音量にご注意ください。
DEMOTAでは過日50ccスクーターの整備を終えてラインナップに加えました。
今、50ccスクーターのお値段が高騰しているらしいです。
仕入値自体がとてもお高いですもんね。
それもそのはず、
50ccバイクは今後ほぼ永久に、何か事態が急変しない限りメーカーさんが製造することはないという事実がベースにあります。
正式な表現を用いますと、総排気量50cc以下の原動機付自転車(原付一種)とは「原付免許」(普通自動車免許に付帯する免許)で運転できる国民生活に密着した車両のことを言います。
この原付一種が生産終了になったのは2025年11月から新たな排出ガス規制が適用されたことが直接原因です。よりクリーンな排気ガスが求められているのは解りますが技術的に絶対に対策不可能なのか?と言われるとそんなこともないようです。
自動車の有害排気ガスには3つの区分が設けられています。
■一酸化炭素(CO)
■炭化水素(HC)
■窒素酸化物(Nox)
そのうち日本の排ガス規制は一酸化炭素(CO)と炭化水素(HC)の2つを対象としているワケです。
そもそも一酸化炭素とは二酸化炭素になりそこないの猛毒です。一方で炭化水素というのはガソリンの成分そのものであります。
ということは
一酸化炭素は不完全燃焼のカタマリですし、炭化水素が検出されるのはそもそもガソリンが燃焼せずに大気中に垂れ流されるということになります。
これを白金、パラジウムというレアメタルを用いての化学反応で浄化しているワケです。
これ、レアメタルという名前だけあってとっても高額なんです。更に排気量が小さいと完全燃焼を促進する熱量も小さいので有害ガスの割合が大きくなる傾向にあるといいます。
(最近、モデルチェンジの度に外車の排気量が大きくなっているのもこの辺りの事情がありそうです...)
■つまり、より多くの技術開発費用が掛かることになります。
■つまり、より多くのレアメタルが必要になります。
■つまり、15万円そこそこのスクーター売価が爆上がりする公算が大になります。
新基準原付一種の125cc新車が今30万円以上で売られています。そうなると、50ccで規制値をクリアするには40万円とか50万円になってしまう内情が自然と見えてきます。
こうして採算が全く合わないとメーカーで判断された結果、50ccの生産が2025年10月末をもって終了となったと考えられます。
そもそも自動車は輸出産業でおます。外国での厳しい規制をクリアできないとダメです。売れません。
お国としても世界的な環境問題を無視できませんし、それだけの技術力をもっていて外国と日本の規制基準を乖離させる理由もありません。メーカー側も別々の仕様を開発するのは採算に合いません。
これが規制強化の波状攻撃の真相だと思われます。
しかし、厳しい規制を敷いた一方で、「原付免許」で運転できる乗り物がなくなっては国民が困ります。
そのようなジレンマの塊のような事情で125cc以下でも最高出力4.0kW以下に制御した車両が「原付免許」で運転できるよう道路交通法施行規則の一部を改正したワケです。
蛇足ですが、
「原付免許」は道路交通法、「原付一種」は道路運送車両法のカテゴリーとなります。
ややこしいことですが、道路運送車両法では「大型」の区分は大型特殊自動車にしか存在しません。バスも10tトラックも「普通」自動車です。
全長4.7m、幅1.7m、高さ2m、排気量2Lまでのものを「小型」自動車と呼んでいます。
1800ccのでっかいオートバイも道路運送車両法では「小型二輪自動車」となります。。。
大型二輪免許を持っていないと乗れない小型二輪自動車もあるワケです (◎_◎;)
話を戻します。。。
最高出力4.0kW以下って?
今迄、馬力を使っていた(今でもこっちがポピュラーかと)我々には見当がつきませんね。
そこで、換算してみましょう。
馬力はHPとかpsとかで良く表示されます。
■HP:英馬力、ps:仏馬力
■1HP ≒ 1.014ps
■1HP = 0.7457kW、1ps = 0.7355kW
で、大概は 1ps = 0.75kW で見ているようです。
そこから換算すると、4.0kWというのは約5.3psとなります。
新原付は最大5.3馬力相当と考えれば間違いないようです。まさに50ccの出力そのまんまですね。
一方で当店で以前に販売させて頂いた50ccモデルは水冷エンジンで7.2馬力でした。
このスポイル2馬力分が、オートバイの魅力をそれより遥かに大きくスポイルしていると考えるワタクシでございます (;^_^A
あたしゃ、このジャンルでは非〇民でしょうか(笑)💦