スパークプラグの温度
雑ネタ技術
憎きカーボン君

スパークプラグの温度

今回ブログネタは、前回の続きでスパークプラグの派生話でゴザイマス。

プラグはシリンダー内に突き出していて、常に燃焼時の火炎の中心にあります。
そうしますと、それはアッチッチな温度になっていると想像できます。その高温下でも溶けないし変形しない特殊な金属であることも類推できますね。
ジェットエンジンに代表されますが、燃焼温度が高ければ高いほど高出力なエンジンになるワケです。
第6世代戦闘機の開発では、エンジン燃焼温度は1600℃を目指しているとも言われております。1600℃と言いますと、鋼の融点温度を超えていますので、鉄なんて液体になっちゃう程の高温なんですね。

もちろん、オートバイのエンジンでは燃焼温度はそんなに高温だとダメでそれより遥かに低い温度でなければならないのですが、安定的な出力を得るには当然に燃焼温度が安定している必要があります。温度が高過ぎでも低過ぎでもダメと言われている記事は良く拝見しますが、では具体的には?って感じです。

スパークプラグの電極温度は以下の3段階に区分されます。
① 自己洗浄温度
② 過早着火温度
③ ①と②の間の温度

①自己洗浄温度
 不完全な燃焼で発生するカーボンを焼き切れる温度:450℃
 プラグの電極にカーボンが堆積すると絶縁が低下して高電圧がリークしてしまいます。それにより飛火が不完全になって失火してしまいます。450℃以上になるとそのカーボンが焼かれて自然に剥がれ高電圧リークを防げるのですね。

②過早着火温度
 電極が熱源となって火花が飛ぶ前に混合気に着火してしまう温度:950℃
 ノッキングを起こしてしまう温度です。ノッキングは、プレイグニッションとデトネーションに大別されますが、いずれもエンジンに甚大な悪影響を及ぼします。ですから、一般のエンジンは900℃以上に燃焼温度を上げてはいけないのです。
 少し横道に逸れますが“ハイコンプピストン”を組み付けるときは充分注意して下さいね。圧縮圧力を上げるという事は、圧縮熱も上がりますんでね。。。シリンダーヘッドの面研磨も同様でゴザイマス。
ちなみにジーゼルエンジンの圧縮比は20:1(ガソリンエンジンの約1.8倍)と高く、圧縮熱は650℃以上に達するとも言われています。

③有効な中心電極(燃焼)温度:800℃
 プラグ中心電極温度は500~800℃がエンジンにとって調子が良い温度となります。上述の理論からして燃焼温度が高いほど高性能エンジンとなるワケですから、限定的な範囲内での実用最大値が800℃と考えられるワケです。
もちろんそれぞれエンジンで設計思想が違いますから一律に当てはめできませんが。冷却性能や耐熱合金素材次第ということになります。

ただ、実際に温度計を使って検温できるはずもなく「温度の数字を知ったからどーなるの?」というご意見もあろうかと思います。ですから、イメージし易い表現としてですね、
★エンジンの暖気が完了していない状態から走り始めて5kmくらいで500℃
★水温の高温警告ランプ点灯前後(水温計で105℃くらい?)で900℃
って感じですかね?季節もそうですし、車種によってまるで違うので本当に単なるイメージということで...

特に“エンジンの暖気をせずに短距離走行を繰り返すと絶不調になる”のが上記リクツだと認識して頂けると良いかと。上述の“温度の高低差の数値”だけご記憶頂ければ愛車にへの対応も少し違ってくるのかと思います^^

■燃焼温度が高い⇒良く燃える⇒完全燃焼⇒少ない燃料で最大のパワーを発揮
■燃焼温度が低い⇒燻って燃える⇒不完全燃焼⇒カーボン多発⇒燃焼効率低下(異常燃焼を誘発)
 ⇒たくさんの燃料を使ってパワーロスが大きくなるというパラドックス...

カーボンってヤツは、絶縁部に電気は通すわ、蓄熱して自然発火するわでエンジンにとって疫病神なのはこのリクツによるところなんです (-_-;)

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