整備技術
基本に忠実にいきましょう⤵
電装トラブルあるある? ナイナイ。。。
テストランしていました。
ご納車前にはいつも30~50kmのテストを実施しております。もちろんオーナー様の承諾をもらっての話ですが。
トンネルに入りました。
真っ暗、、、いや真っ黒...
ヘッドライトではありません。メーター類が真っ黒で、漆黒の闇に吸い込まれるような錯覚を覚えます。
ブレーキランプやウインカー、尾灯などは試乗前に点検しますが、これは盲点でした。
こりゃいかん。
電気って目に見えないから良くわからん!というお客様は結構多いような気がします。
でも整備士も然りです。目に見えないから理論だけで敵に挑まなければなりません (◎_◎;)
『論理』って? 1+1=2 1-1=0 みたいなもんですね。
現象と原理を付け合わせて可能性を一つづつ潰していく作業です。とても根気のいる作業となります。
今回はその「根気」が仇となった話です (;^_^A
上述の「原理」とはメーカー設計状態、すなわちサービスマニュアルの配線図を意味します。
配線図と実際の電線を見比べて回線を切り分けします。そして、ここまでOK、ここから先にトラブルありという〇✕を枝道ごとに判定して最終的にトラブル箇所を特定します。
DE、オートバイという乗り物はフレームがマイナス配線を担っています。
よく「アースに落す」という言葉が使われるのは「フレームに結線する=マイナス配線につなぐ」ということを意味しています。
なんでこんなコトをするかというと、フレームを使って電線をケチっているワケです。(メーカーはこれを『軽量化』といっています ( ´∀` ) )
そして、オートバイの電気回路は並列つなぎなんです。全ての回路が。
だから、
どの箇所を測定しても 12V か 0V かで判別していきます。「12Vあるはずの部位で12V = 正常」「0Vの部位が0V = 正常」「12Vあるはずの部位が0V = 異常」と判定していきます。
電気は⊕→⊖に流れます。だからバッテリー⊕端子からスタートです。
ってことをしていては無限地獄です。ですから、配線図を見て電気の流れをまず追いかけます。その対象となる回路図を蛍光ペンでトレースしていくのです。
サービスマニュアルにはそれぞれ電線の色が書かれています。これと実際の電線色を付け合わせします。
さあ、これで実車を見ていくぞというとき、まずは簡単な箇所から確認していきます。普通は。
■バッテリーの接続
■ヒューズの断線
■電球のタマ切れ
■コネクターの外れ 等々。
今回はメーターパネルのランプ配線です。
メーター照明にこのオートバイでは4個の電球が使用されています。それが真っ暗。
4個の電球に電気を分配する前の1本の⊕配線か、4個の電球から電気をまとめてアースする1本の⊖配線か、ということになりますかね。
良くあるのは、ハンドルにあるスイッチの接触不良による通電不良。スイッチボックス開けてみると接点金具がひどく汚れています。これだ、と思い接点をピカピカに磨いて完了!
とはなりませんでした (◎_◎;) スイッチのすぐ下流には12Vきています。。。
そうなると、スイッチより更に下流での断線か、とポイントポイントで電圧の計測をしていきます。
12VあればOK、0VだとNGと。
一方で⊖配線の場合は0Vというのは測れません。ですから主に導通検査をして途中に断線がないことを確認していきます。
こうして絞り込んでいきまして、いよいよ大詰めまできました。
そう、メーターユニットでゴザイマス。論理的に見てこの中で断線があるハズ、と考え、ユニットごと車体から取り出します。4つの電球に分岐する前の1本の電線があるハズです。メーターソケットからユニットカプラーの線を1本づづ断線チェックしていきます。
しかし断線はありません (◎_◎;)
まさか、、、
とっても嫌な予感がします、、、
4つの電球のそれぞれの⊕線と⊖線にテスターを使って1個づつ抵抗値を測ります。
すると、どの回路もテスター抵抗レンジにて「計測不能」と表示されてしまいます。
これは何を意味するかと申しますと、そう、
「断線」です。
もうお分かりですかね。4つの電球で全てのフィラメントが切れていました (◎_◎;)
4つ全てが同時にタマ切れしとる。(並列回路では1個が切れても残り3個は点灯するハズなんす。。。)
短絡とかで瞬間的に大電流が流れたのか!?と考えてもヒューズは切れていないから、それはない。
結論
4つ全ての電球が同時に経年劣化してタマ切れを起こしたというオチ。。。
信じられません (-_-;)
「4つ全てが点灯しないのは大元での断線が原因」と普通は考えます。それがフツーですよ!と逆ギレモード (;'∀')も今回は許されるハズ。。。
最大級の遠回りをしてしまいました。電球の確認から実施すれば一発で原因特定できたというオチは意地悪すぎでしょ⤵
こんなんアリか!
スタンレー社の製品は製造誤差が非常に少ないということを証明してしまったのが今回となります (;^_^A

メーターパネル照明の配線を紐解きました。
4個同時のタマ切れの可能性を疑えず遠回りしてしまうというオチ...