オートバイはノーマルの方が高く売れる?カスタムバイクの買取査定と価値の真実
業界ネタ
自分が選んだカスタムを他人の何%が好むのだろうか

オートバイはノーマルの方が高く売れる?カスタムバイクの買取査定と価値の真実

オートバイってステキな乗り物であることは間違いありません。
だけど、新しく買ったり、それによって下取りや買取りに出したり…。オートバイには出会いと別れは常につきものです。

買うからにはサイコーのものがイイ。今までの宝物にはできるだけ高価な価値があってほしい。
そう思うのは当然です。

で、永遠のテーマ。
マイカスタムの価値は!

答えは『自分の中では120点!』でも、他のヒトには30点。。。(◎_◎;)
これが現実ですね。悲しいですけど。。。

なんでこんなことになるのでしょうね?
これは「カスタムすると価値が下がる」というありがちな結論そのものではなく、売る側・買う側・カスタムする本人で『価値』が全部違うところに原因がありそうです。

「じゃあ、なぜ価値が下がるの?」

まず、ちゃんと説明できることが重要かと。
市場側から見るとカスタムするほど「その仕様を欲しい人」に買い手が限定されるワケです。買いたい人が最初の時点で目減りしているワケ。ノーマルなら100人が購入候補になるところを、極端なカスタムなら10人になるかもしれないワケです。
部品代という“原価”は増えているのに、商品としての流動性は下がるという、一見すると矛盾した現象が起きるという構造です。

中古車なら、「ノーマル=何もされていない」ではありませぬ。しかし、ノーマルならオーナーの素性の代わりにメーカー技術者の後ろ盾がキチンと見える。
純正マフラー、純正フェンダー、純正ウインカー、純正ハンドル等々が残っていること自体が、その車両の来歴を推測する材料になるワケです。
一般的に前オーナーの人物を見極めることは難しいですからね(◎_◎;)

つまり、中古車というカテゴリーにある品物は『一物一価』ということです。まったく同じ車両やパーツはこの世に2つと存在しないということ。
だから、通常では「保証」がないモノが減額となる寸法です。
「中古のカスタム車は買い得なのか?」というフツーの問いに対して、
■高価なパーツが付いた車両を、買い手が自分で手配する場合より遥かに安く入手できる可能性がある
■一方で、誰がどう組んだのか分からないというリスクも買うことになる。

つまり、カスタムする → 売る → 店が査定する → 次の人が買う。この流れの中で『安心』が担保されないことが真因なワケです。

【検証】なぜカスタムするとバイクの買取価値(査定)が下がるのか?

仮にカスタム箇所を3つだけ考えて、それぞれについて他人が「自分もそれが好き」と感じる確率を30%と仮定します。
3つ全部について好みが一致する確率を端的に言いますと、

30% × 30% × 30% = 2.7%  です。

『カスタムを積み重ねるほど嗜好が完全一致する買い手が急速に少なくなる』
このことを説明する思考実験としては非常に有効ではないかと。
逆にノーマル車は、誰か一人の嗜好へ最適化されていません。
だから、「ノーマル車=個性がない」ではなく、「ノーマル車=買い手の嗜好をまだ限定していない』とも言えるような気がします。
ノーマル仕様というのは言わば白紙の画用紙のようなもので、持主が自由自在に絵を描ける状態なワケです。しかしその絵は名画伯の作品でない限り評価はピンキリになる。だったら画用紙を白紙のままにしておいた方が次のステージで誰にも不安を抱かせない。
まあ、そーゆーことです。

一方で、ノーマル外観だから状態が良いとも限らないし、きちんと組まれた良質なカスタムなら商品価値を上げる場合もあるワケです。でも、その保証を誰がしてくれるのか?という命題に最終的には行きつくのですね。

ここで言うノーマルは、いつも当店が言っている『ノーマル主義』とは違うということです。
当店で使うノーマル主義では『ノーマル仕様は優秀な技術者の英知の結晶』、オートバイ市場におけるノーマル高価値主義は『一物一価(中古車)に与えるベース保証』であるワケです。

ちなみに少し話が飛びますが、
食べ物屋さんでは食中毒リスク低減の保証はしてくれるけど、好みの味への保証はありませんね。
お客さんが10人いて、「これ好き」と評価してくれるのはせいぜい3~4人くらいまで。
中古オートバイ市場での『ノーマル』とは、この3人を7人ぐらいまで引き上げる作用です。
しかし、食べ物屋さんで言う「食中毒リスクを保証する」ことではないことは明確に理解して頂いた方が良いかと思います。
オートバイの世界における「食中毒」への保証は、そもそも新車であるか、その専門家の点検と整備そして事実の開示度合いに大きく依存することになります。

ということは、
食べ物屋さんの世界とは違って、オートバイの世界では「食中毒」を起こさない責任を全ての販売店が負っているワケではないという結論に達し得ます。まことにスゴイ結論ですが。
まあ、そりゃそーです。食べ物屋さんは誰かが食べたものを再販することは決してない訳ですから。。。

オートバイの世界では、様々なオーナーの歴史を積み上げた個体が存在することに価値が生まれたりします。誠に不思議で痛快な世界であります。
ですから、良質なカスタムはオートバイの世界観を大きく広げます。だけど、金銭的価値観は狭いゾーンに縮小していきます。ツライところです
ですから、そもそもオートバイの価値を金額換算してはイケナイのであります。

まあ、「カスタムしたら高値販売はあきらめて、次のオーナーに未来を託す」つもりで臨めば腹も立たないのではないかと。マタマタミモフタモナイハナシデスガ(◎_◎;) (◎_◎;)


【まとめ】カスタムを楽しみつつ高価売却を両立させる解決策 (◎_◎;)
ノーマル部品は絶対に捨てないことですな。これこそカスタムと高価売買を両立させる解決策と言えるでしょうね (;^_^A

知らんけど (◎_◎;)

オートバイ屋さんとってはノーマル部品はとっっっっても助かります(笑)
それでは、ご安全に🏴
自己紹介
バイクガレージDEMOTAの店主です。 バイクの話を中心に、たまにバイク以外の話も書いていきます。 すべての話に「おみや」をご用意しています。是非読んでください。
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